会社の健全な経営状況を数値から把握し、新たな課題発掘と適切な目標設定に貢献する経営企画。

最初に本ブログでご紹介したのは、2020年4月。会社全体を俯瞰して数字を追いかけつつ、各部の部署運営に積極的に関わりながら、あらゆる形で経営を支えている様子を紹介しました。

3年後にはメンバーが増員し、より会社の中枢部門として、中長期的な視点で組織の課題・成長に向き合う姿勢で、仕事に取り組んでいました。

時代の変化とともに歩むハーブ健康本舗の経営企画。実は、発足当時から在籍しているメンバーがふたりいます。

経営企画として最も長く働いているふたりに時間をもらい、直近の仕事内容を伺いつつ、この4年間について振り返ってもらいました。

瓜生
2018年10月入社。経営企画として、会社の重要指標であるKPIの設定や各部の結果目標設定を担当していた。

岡田
瓜生と同期で、2018年10月入社。経営企画として、各種販促の数値分析から課題抽出までを担当していた。

投資判断の要として…経営企画に求められる役割の変遷

― 現在の経営企画は、どのような組織体制で運用されているのですか?

瓜生
全体で3人体制です。僕たちふたりに加えて、定期的に発生する分析業務をもうひとりのメンバーに支えてもらっています。昨年時が12名だったので減ったような印象を与えかねませんが、規模を縮小した訳ではありません!

岡田
マーケティング戦略室が部署として本格的に稼働し、部署ごとの運用が一段と安定してきたことが背景にありまして。経営企画の役割に立ち返り、人員配置を再考して部署として組織体制を整えている最中なんです。

経営企画も参加している
マーケティング戦略室の会議風景

― 経営企画の役割については、以前のブログでも教えていただきましたね!

瓜生
経営企画のミッションを端的に表すと「会社経営を企画・管理・統合し、全部署のKPIを達成させる」です。事業拡大に伴いボリュームが増してきた経営管理の機能を特化して、会社全体ひいては事業・部署ごとの分析業務を仕事としています。

岡田
具体的には瓜生さんが会社全体の管理、私がオンライン・オフライン(※)を事業ごとに分析しています。一時期は事業検討から数値管理、組織開発まで経営企画に集約させるような検討をしていました。いまは事業利益の最大化に貢献できる体制づくりを考えた上で、業務を分散させずに経営管理・課題抽出に特化した専門部署として仕事に取り組んでいます。

※オンラインはWeb媒体、オフラインはTV・チラシ媒体によるお客さまへのアプローチを指す。

― 4年前は幅広い業務を担当されていましたよね。コーポレートサイトのリニューアルやコールセンター体制の整備、物流拠点の運用…。

瓜生
あの頃はさまざまな部署のサポート役として奔走していた時期でしたね。現在は、各部のリーダーが目標・業務管理や育成のしくみをつくり運用し、客観的に感じるレベルで、どの部署もパワーアップしているなと感じます。経営企画も負けてられないですね!

― 経営企画としての仕事内容に変化はありましたか?

岡田
2023年6月から、投資の方向性を判断する会議として「経営会議」というミーティングをはじめました。永松社長や部長クラスのメンバーに経営企画が加わり、月1回の頻度で実施しています。

瓜生
ハーブ健康本舗では、事業ごとの戦略を関連部署で議論したり、新たな事業立ち上げに向けた議論をマーケティング戦略室主体で行っています。それに対して経営会議では、事業ではなく会社全体として経常利益の状態がどうであるか、目標に対し投資状況が正常であるか、投資の分配状況を確認・修正する目的で実施しています。

岡田
市場の変化・競合の動きが激しい業界なので、経営状態を見極め、事業としての攻め時やリスクヘッジすべきタイミングを正確に図るのに、経営会議が機能しています。3ヶ年計画に向けて優先的に取り組む課題は何か、3ヶ月に1回は中長期的な戦略を話し合っているんです。

― 経営会議がスタートして、何か変化はありましたか?

岡田
どの事業に投資するべきか、議論する場ができたことは大きな変化だと思います。いままでは代表の永松社長の判断に一任するスタイルでしたが、会議をきっかけに投資シミュレーションを数値化・可視化するようになりました。これにより、自分たち社員が投資判断を学ぶきっかけになったり、意見をもてるようになっています。

瓜生
現場の動きや市場感をキャッチアップし、分析した数値をもとに論理的に議論する場は、とても勉強になります。また、会社全体で投資状況の状態把握や投資した判断の理由をすり合わせることで、経営に習熟したメンバーが増える点に、経営会議の意義を感じています。

岡田
施策の数値を算出して経営者に判断を委ねます!…で終わるのではなく、経営者視点で実際に判断する点を意識してはたらいています。一般的な経営企画の仕事だと、施策や事業の数値状況を正しく出すことに重きを置くことが多いかもしれませんが、その数値結果から何を判断するかまで考え抜くことが、ハーブ健康本舗の経営企画に求められているように感じます。

4年間でどう変わった?経営企画の仕事内容・はたらく価値観

― 会社全体の投資状況を見極めたり、事業運営を分析の観点で支えたり…経営企画が現在に至るまでに、さまざまな出来事があったのではないでしょうか。おふたりはこの4年間をどのように振り返りますか?

瓜生
組織開発をして、カスタマーサービス・海外事業・システム・オンライン…とさまざまな部署の現場に入り込んで仕事をしてきた4年間でした。実際に現場に入り込み、部署の実情を理解できた点は、経営管理の仕事に大きく繋がっているように感じています。

4年前の瓜生(左)と岡田(右)

何に困っているのか、何が課題なのかを実体験することで、メンバーとの信頼関係を構築できました。他部署の業務理解が進んで、会社の課題解決に向けた提案時に、ちゃんと実情を踏まえた提案ができるメリットもありました。

岡田
私も他部署に出向する形で、ひとつの部署に配属されるだけでは成しえない貴重な経験ができました。経営企画で分析業務をしながら、各部署で実行した新しい販促手法や課題改善を狙って取り組んだ施策が数値結果として可視化されるたびに、仕事の面白さを感じます。

― 会社全体の状況把握を行う部署だからこそ、他部署の業務を他部署メンバーと一緒に取り組んだ経験が活かされているのですね!

瓜生
もうひとつ、部署に入り込んで仕事をする上で、現場に配慮しすぎて中長期的に必要な判断にたどり着かなくなってしまう自分の課題に気付くことができたんです。課題の背景や事情を考慮しつつも、会社としての理想の状態を達成させなければならない。経営者視点で先を見通した判断ができるよう、日々勉強しています。

岡田
一時期、経営企画の仕事はやりつつ、WebでのアプローチからCRM領域(※)まで担当範囲になったことがあって。全部自分でやらなければと思い、すべて抱えこんでパンクしたことがあったんです。

※CRMとは「Customer Relationship Management」の略であり、直訳すると「顧客関係管理」。商品・サービス提供を通じてお客様とどう付き合っていくのか、コミュニケーションの全体設計からリピーター向け企画の立案・設計・具現化を推進する仕事。

当時は社長から「心の柔軟性をもちなさい」と指導を受けまして…。以降は仕事の優先順位を常に決めて、やるべきことはやって、やらなくてよいことはやらないはたらき方を意識するようになりました。 いまを振り返ると、大きな学びになったなと感じます。

― 仕事へ熱意がある真面目な方ほど、自分を追い込んだはたらき方を選ぶというのは、よく耳にする話です。自身の心身の状態と素直に向き合うこともまた、仕事をする上で大切ですよね。

岡田
経営企画として会社全体や事業単位の数値管理に関わるようになり、成果へのインパクトを理解できるようになって、仕事の優先順位が判断しやすくなったと感じています。いままで施策ごとに点でみていたところを俯瞰してみれるようになり、判断の仕方が変わったのは、4年間の大きな変化です。

― より高い視点・中長期的なものの見方が、経営企画の経験で磨かれスキルに昇華していったということですね。瓜生さんはどうでしょう、4年を経て感じる変化はありますか?

瓜生
入社当初は、経営管理の仕事で数値を出しても全然信用されていなかったように思うんです。分析スキルの拙さもあったでしょうし、“違う部署の人”感が強く、今振り返れば十分に人間関係が築けていなかったように感じます。

この4年で、部署に入り込んで仕事したり、課題について他部署と連携して取り組んだりしてきました。最近は、経営企画としての分析ノウハウがたまってスキルが磨かれていったのに加え、一緒に同じ目標を目指してはたらけるようになったのを感じます。数値分析の結果をもとに、ひとつの課題についてみんなで前向きに議論できるようになったのが、仕事としての嬉しい変化です。

年商180億円達成に向け、経営企画が目指す今後の展望

― 経営企画での4年間を経て、仕事内容や価値観に変化が生じたおふたり。いまの仕事内容への満足度はいかがですか?続けていきたい?

瓜生
私は経営企画部署として、いまやっている経営管理の業務をさらに深めていきたいです。部署としての役割というか、やるべきことが定まってきたタイミングなので、会社への貢献という意味でも頑張りたいと思っています。

岡田
一緒に仕事をしていく中で、瓜生さんって以前に増して経営管理としてパワーアップしているように感じるんです。数字上の違和感に敏感だし、目に見える問題だけでなく問題の本質をきちんと指摘するし…物腰が柔らかいから、ディスカッションの場で力を発揮してて、すごいなっていつも思います!

― 同期入社でほかのメンバーよりも濃い付き合いだからこそ、見えてくる良さがあるのでしょうね!岡田さんはどうですか?

岡田
最終的には、新しい事業を立ち上げたり、販売することに携わっていきたいと考えています。 経営企画で学んだ経験を生かして、 経営者視点で物事を判断し、成果を出せる事業やサービスを提供できる人間になりたいです。

― それぞれ目指しているキャリアビジョンがある中で、直近で設定している課題や目標としている取り組みはありますか?

瓜生
経営会議を実施する中で話している内容や、会社判断の軸となる本質的な議論を、一緒に仕事をするメンバーに発信し、共通の認識をもてるようにすることは、経営企画メンバーとしてやるべき役割のひとつだと考えているんです。

「この課題を乗り越えたら、こんなことが達成できるよ!」という理想の状態を全員で理解して、一枚岩の組織としてみんなで進んでいきたいと考えています。部署連携の重要さを深く理解した経営企画の一員として、自分の役割だと思って達成させていきたいです。

― 一般論として、会社規模が大きくなるほどに会社の中枢とメンバーとの温度差ができ、組織内で認識の齟齬や気持ちのズレが起こりやすくなります。「一枚岩の組織」を上澄みだけでなく本気で推進・実現しようとする取り組みは、ものすごく価値があるように感じます。

岡田
事業を推進していく組織をつくる上で、どういう基準で判断するのか、マニュアル・業務フローを整えて標準化していくことが必要だと思います。成果を生み出す組織をつくる上での仕組みづくりについて、まだまだ知識が足りないので、しっかり勉強していきたいです。

瓜生
競合が多い通販業界でお客さまに価値を届けるには、ハーブグループとしてさらに多くの事業を展開する必要があります。そこで重要になるのが、事業の健康状態を判断するロジックや、価値を生み出していく強い組織体制です。

岡田
新しい3ヶ年計画の目標である年商180億円を達成させる上で、経営企画の部署が貢献できるよう、引き続き投資判断に足る分析業務を鍛えつつ、経営者視点を踏まえた組織づくりに関わっていきます。

経営管理&組織づくりで会社の成長に貢献!経営企画はこれからも前進し続けます

ふたりの現役メンバーへのインタビューを通じて、事業拡大に適切な投資判断の重要性が増したことを背景に、経営企画が分析による現状の可視化と、経営者視点による方針決定に貢献していることがわかりました。

また、他部署と連携して業務に打ち込んだ4年間の経験が、成果を生み出す強固な組織づくりに繋がっていくことを、ふたりの話から実感できました。

半期の締めが近づく年度末。ハーブ健康本舗で定期開催している社内の慰労親睦会が開催されました。

今回はカスタマーサービス&海外事業部が幹事。

金運アップが叶うとされる縁起がよい「金運招来(きんうんしょうらい)」をテーマに、ゴージャスなドバイ風衣装に身を包んだメンバーが企画・進行を務めました。

企画はズバリ「オリジナル川柳勝負」。部署・役職が異なるメンバー5~6人でつくったグループごとに即興の川柳をつくり、会場内の投票により勝敗を決めるというもの。

5・7・5の文字数、さらにテーマとして指定されたキーワードを盛り込まなければならない条件下で、いかにオリジナリティある作品を生み出すか…。

発想力・言葉選びのセンスはもちろん、限られた時間の中でグループメンバーと話し合い、ひとつの作品に昇華していくコミュニケーションスキルが問われます。

キラリと光る名作が飛び出し、会場は大盛り上がり!どのグループも“頭をひねってふんばる会社”としての意地を見せました(笑)。

個性豊かなメンバーが増えたハーブ健康本舗。「すごいの出そう」という経営理念のもと、お客さまの美と健康を支えるプロ集団として、組織一丸となって価値を生み出せる存在を目指しています。

各部が日々の業務に取り組む背景には、現場で一緒に課題を乗り越えつつ、中長期的な視点で会社の現状を読み解く、経営企画の活躍がありました。

今後の経営企画がどのように変化・成長を遂げていくのか、追いかけていきたいと思います。

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執筆:住吉泰地(すみよしだいち)
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