生成AIがビジネスの現場で用いられるようになり、ここ数年ではたらき方が大きく変化しました。いままで多大な時間がかかっていた作業が、短時間で済むようになっています。

限られた時間の中で、大きな成果を出す。仕事の生産性を意識したはたらき方は、競争環境の激しい市場で生き抜いていく上で必要不可欠です。多くの会社が生成AIを業務に活用し、定型業務はより効率化、空いたリソースをコア業務に充てる企業が増えています。

より多くのお客さまへ価値を届け、美と健康をサポートできるよう、ハーブ健康本舗では個々のはたらき方を見直しています。取り組みのひとつが、今期の経営計画発表会で全社員向けに伝えられた「スピード10倍チャレンジ」です。

社内で発信されたスピード10倍チャレンジ、メンバーはどのように推進しているのでしょうか?各部の事例とともにご紹介します。さらに、社内アンケートで寄せられた個々人の取り組みもいくつかピックアップしました。

業務効率化&AI活用を推進・実践!「スピード10倍チャレンジ」とは

会社が持続的に成長し、業績を伸ばしていくためには、何よりトライアンドエラーの数を増やしていかなければなりません。失敗を恐れず、新しいことに積極的にチャレンジすることが必要です。

しかし、仕事にあてる時間・チームの人員には限りがあります。新しい挑戦に労力を割けるよう日々の業務を効率化し、仕組み化できるところは仕組み化していく。そのための取り組みとして、「スピード10倍チャレンジ」が提唱されました。

スピード10倍チャレンジは、日々の業務を従来の10倍のスピードで実践し、仕事の効率と生産性をアップさせる社内プロジェクトです。業務の標準化・簡素化・仕組み化を各部門で推進し、会社全体で新たな取り組みに挑戦する時間を創り出します。

特に生成AIの導入は、プロジェクトの大きな肝です。生成AI活用の成功事例をすべての部署で生み出し、共有・拡散することで、会社全体で業務改善・効率化を進めるDX推進を狙っています。会社全体での研修実施以降、ここ最近で各部の業務効率化に向けた導入が進み始めました。

その他、会議体のより効果的・効率的な進め方を、会社のやり方として定着させようと取り組んでいます。会議時間は15分刻みで設定し、会議の度にタイマーを設置して時間厳守!また、事前に会議の議題をアジェンダとして共有し、解決すべき課題を参加者全員が理解した上で打ち合わせを進めるよう徹底しています。

業務の合理化はもちろん、やること・やらないことを明確に決めて行動することが何より重要です。慣習化してやり続けたことも一度本質から見直し、不要と判断したタスクはすぐに辞める。会社全体で新しいことにチャレンジできるよう、自分たちの行動レベルで見直しをはじめています。

業務を見直し生産性向上を図る!各部署で進むスピード10倍チャレンジの実践例

経営計画発表会での発信を受け、各部署にてスピード10倍チャレンジを実践すべく、取り組みが本格的にスタートしました。本記事では代表して5つの部門の、スピード10倍チャレンジを紹介します。

データ集計を自動化し、Web施策のスピードを加速|Web企画のスピード10倍チャレンジ

新たなお客さまとの接点を生み出すWeb企画では、AIとGAS※1を組み合わせ、日々発生する定型業務の自動化を進めています。これまで担当者が毎日手作業で行っていたデータの貼り付けや集計工程を見直し、人の手を介さずに処理できる仕組みへと変更しました。

※1 Google Apps Scriptの頭文字をとった言葉。Google社が提供している自動化ツールのこと。

従来は所定の場所に格納されたデータを担当者が確認し、レポートへ貼り付ける手作業が発生していました。現在は、自動的に届くメールから必要な情報を取得し、確認から集計までを朝のうちに完了できる仕組みを構築。作業の手間や転記ミスを減らしながら、施策の状況をすばやく把握できるようになっています。

こうして生み出した時間は、売上向上につながる施策の検討や改善に充てています。さらに現在、お客さまが商品を購入する際に利用する入力フォームの改善にも着手。フォームの起動速度を高め、より使いやすい購入環境を整えることで、お客さまの体験そのものをより良くするスピード10倍チャレンジを進めています。

Web企画 平安
定型業務の自動化によって生まれた時間を、売上を伸ばすための仕事に使えるようになりました。入力フォームの改善にも取り組んでおり、フォームの起動速度を10倍にすることはもちろん、お客さまからの反響も大きく高めることを目指しています。

Web企画 平安
2023年11月に入社。新たなお客さまにハーブ健康本舗ブランドを認知いただくべく、Web上での施策を企画・運用・管理している。

生成AIを活用し、法務文書の作成と論文検索をスピードアップ|広告法務のスピード10倍チャレンジ

広告表現の確認や行政機関とのやり取りは、正確で慎重な対応が求められます。扱う文書には専門的で硬い表現も多く、対応しようとするとどうしても読込から作成までに時間がかかっていました。広告法務のスピード10倍チャレンジでは、生成AIによる業務短縮に取り組んでいます。

案件ごとに生成AIのチャットを用意。チャットには文書を作成する目的・盛り込むべき項目・注意点をあらかじめプロンプト※2で指示し、案件に応じた文書の原案を短時間で作成できるようにしています。ここ最近は論文検索にもAIを導入し、必要な根拠資料を格段に見つけやすくなりました。

※2 生成AIにおける指示文のこと。具体的かつ端的にわかりやすく、生成してほしいコンテンツの詳細をまとめるのが、生成AIを使いこなすポイント。

これまでの対応内容や販売中の商品の機能性を事前に学習しているので、内容の要点を整理した上で、当社版の表現をすばやく書き出せるのがポイント。過去の経緯や商品情報を踏まえた文章を生成できるため、作成時間の短縮に加えて、文書の質を保つことにもつながっています。

広告法務 石本
行政機関に関わる案件は繊細なため、生成AIが作成した文書は必ず人の目で確認しています。それでも、必要な根拠資料を調べた上で文書の原案をすぐに作成してくれるので、校正や内容の確認にしっかり時間をかけられるようになりました。ほかの業務にも手をつけやすくなり、仕事全体の効率化につながっています。

広告法務 石本
2021年12月に入社。広告法務部門で、法務の視点から広告表現を管理しつつ、魅力的かつわかりやすい訴求づくりに貢献している。
 

業務の標準化・自動化で、経理業務をスマートに|経理のスピード10倍チャレンジ

日々発生する定型業務の効率化を積極的に進めているのが経理部門です。会計ソフトへの入力方法を見直し、一覧から項目をコピーしていた作業を自動化。細かな勘定項目の入力やECモールごとに異なる会計処理もフォーマット化することで、入力作業の負担を大幅に軽減しています。

販路・媒体によってはデータ形式の仕様変更が起こることもありましたが、フォーマットを柔軟に作り変え、専門的な作業もすぐに対応できるようにしました。会計報告用の資料作成にも生成AIを取り入れ、これまで時間を要していた資料づくりをよりスムーズに進められる環境づくりにも取り組んでいます。

スピード10倍チャレンジにより作業時間の削減を実現できたことで、数字の確認や分析といった経理本来の役割に集中する時間を捻出。必要に応じて業務を仕組み化し、メンバー全員でより精度の高い経理業務を目指しています。

経理 仲井
私が入社した頃には、すでに部内では業務の合理化が進められていて、その効率の良さに驚きました。だからこそ、今度は私自身も『もっと良い方法はないか』という視点を持ちながら、スピード10倍チャレンジに取り組んでいきたいと思っています。

経理 仲井
2025年9月に入社。バックオフィスの中でも、効果的・効率的な業務方法で会社の健全な財務運営に寄与する経理部門に所属している。
 

業務フローを見直し、人事のコア業務に集中|人事・総務のスピード10倍チャレンジ

人事・総務部門では、まず日々の業務フローを見直すところからスピード10倍チャレンジをスタートしました。パートナー企業との定例会議では、事前の資料提出を徹底することで、打ち合わせの進め方を改善。これまで60分かけていた会議を原則30分へ短縮し、より効率的な運用を実現しています。

採用活動においても、AIを活用した新たな取り組みを検討しています。求職者の分析やスカウト文の作成などをAIがサポートすることで、人事担当者は応募者一人ひとりとのコミュニケーションや面接など、本来注力すべき業務により多くの時間を充てられる体制づくりに貢献。

単なる業務の効率化ではなく、定型業務を見直し、仕組み化できるところは積極的に改善。より求職者・社員と向き合う時間を増やし、質の高い施策へつなげることを目指しています。部内では定期的に改善アイデアを出し合いながら、業務改革を進める日々です。

人事・総務 高原
コア業務に徹することができる体制を目指し、今期中に業務フローの抜本的な見直しを進めています。部内でも、もっと効率化できることはないかを定期的に話し合い、小さな改善を積み重ねながら、より良い仕事の進め方を追求していきたいです。

人事・総務 高原
2024年9月に入社。人事・総務部門に所属し、業務の中でも新卒採用の強化に向け、各種人事施策の企画・運用を担当している。
 

練習課題に取り組み、着実なスキルアップを|クリエイティブ制作のスピード10倍チャレンジ

多部署の実践例とは趣向が異なる取り組みをしているのがクリエイティブ制作部門のメンバー。業務担当している制作物とは別に、難易度の高いクリエイティブの制作に挑戦し、スキルを磨く取り組みを続けています。

中長期的に部内メンバーのレベルアップを図るための本取り組み。上長との面談の上、練習課題を半年間に10個以上制作すべく、各自スケジュールを調整してチャレンジしています。

独力での向上が難しい制作スキル。練習課題に取り組むことで、トンマナ※3の引き出しが増えたり、伝わりやすい構成を考える力が身についたりと、成長が見え始めてきたとのこと。1ヶ月単位で部内の面談があり、練習課題へのフィードバックにより成長を可視化できるのもポイントです。

※3トーン&マナー。読み手に信頼感を与えたり世界観を統一したりするのに役立つ、デザインにおける配色や文体、雰囲気の総称。

クリエイティブ制作 石岡
デザインのクオリティー向上に加えて、全体的に制作スピードが上がってきたことを実感しています。成長できたと感じる場面が増え、自信がつきました。クリエイティブの質と量、どちらも10倍以上にできるよう、引き続き頑張ります!

クリエイティブ制作 石岡
2024年3月に入社。会社のあらゆる制作物に携わるクリエイティブ制作部門に所属。ふんばるブログのアイキャッチも制作している。
 

日々の小さな工夫から、働き方を変える!一人ひとりのスピード10倍チャレンジ

各部署で実践しているほかに、個人でもスピード10倍チャレンジに取り組んでいるメンバーがたくさんいます。また、スピード10倍チャレンジの考え方に共感する声も多く寄せられました。社内アンケートの回答結果から、一部を抜粋してご紹介します。

「やらないコトリスト」「業務効率化のために意識することリスト」をつくりました。性格上つい「アレもコレもやらなきゃ」と考えてしまうのですが、本当にその業務はマストなのか、時間をかける必要があるのかを再考し、思い切って、やらないコトや、スピードアップのための動き方を明文化しました。

リストの活用をはじめたばかりなので効果はまだ分かりませんが、これらで自分の行動を変えつつ、「やらなくていいんだ」と心理的安全を得ながら業務に取り組んでいきます。

「会議を15分単位で設定する」を発信いただいたのはありがたいと思います。以前に社内メンバーと同じような話をしたことがあるのですが、こればっかりは自身だけではどうしようもできないので、会社として正式に周知いただくことで、15分単位でのMTG設定がやりやすくなった人もいるのではないでしょうか。

各業務に優先度をつけて行うことに取り組んでいる。業務を依頼された場合は、依頼者と優先度をすり合わせて行う。

個人としてはまだまだAIを使い切れていないのですが、最近は“考える作業”のときに、並行してAIも使うようにしています。例えばタスクや懸念事項の洗い出しをおこなう際、自分ひとりで考えると時間にも限りがあるのでどうしても抜け漏れが起きがちですが、一度すべての情報をAIに投げてみると、抜け漏れや思わぬ気づきを数秒で与えてくれるので便利です。

タスクやプロジェクトはAIと壁打ちして「1日のゴール」を明示してもらう。複数のタスクを抱えているときは、予め決めたゴール以上はやりすぎない。メールや資料作成はAIを使用して整形する。

社外秘情報や個人名、他社名は必ず匿名化するのは前提として、会議の文字起こし、議事録作成を会社全体で自動化したい。

定例業務の合理化に向けて、今まで以上に効率的に作業ができるフォーマットへと、刷新作業を行っております。また、タスクを時間で完全に区切り、リミットまでに必ず終わるよう時間設定を徹底しております。

集計・分析業務に関して、AIに任せられる業務と自分たちでやるべき業務を精査し、使い分けを正しく行うことで、精度高くより効率的に業務進行できるよう取り組んで行く予定です。

うまく文章がまとめきれないときや、アイデアが真実かどうかをAIに調べさせたりします。かなり使えます。

今まで部署で実施していた業務領域を棚卸し、社員で確認の上、もっと効率的な方法がないか業務合理化を進めています。経営層、部責者の意思決定を早めるために、いままでの集計工程を見直しし、分析や議論の時間を増やせるように取り組んでいます。

コア業務に集中できるよう、定型業務の委託化を進めています。手順が決まっているルーティンワークについては、外部業者や派遣社員に委託しており、現在大半の作業は委託が完了しました。

日々作成したプロンプトを課内でシェアしています。社長提案して「イメージしやすい!」と褒められたプロンプトも課内で誕生しました。競合他社調査などもAI化し、日々精度を高めています。

他にもメンバー全員で取り組んでいることとしては、アイデアの壁打ちや、訴求軸の案出、細かい文章作成などに日々活用しています。いままで要していた時間が一気に短縮できている、且つ、質も高まっているように感じています。

AI活用&業務効率化で挑戦を後押し!ハーブ健康本舗の新しいはたらき方で生産性アップ

業務の標準化や自動化、会議の進め方の見直し、生成AIの活用…スピード10倍チャレンジは、日々の仕事にかかる時間を減らし、より重要な業務や新しい挑戦に向き合う時間を生み出すためのプロジェクトです。

取り組みの方法は部署によってさまざま。定型業務を仕組み化する部署もあれば、生成AIを使って調査や文書作成を効率化する部署、スキルアップを通じて仕事の質とスピードを高める部署もあります。個人単位でも、一人ひとりが自身の担当業務と向き合い、自分なりのスピード10倍チャレンジを実践しています。

こうした取り組みが少しずつ社内に広がっているのは、メンバーが会社の方針を自分ごとに捉え、より良いやり方を追求しているからです。サービスの導入や業務フローの変更はもちろん、会議時間の短縮や業務の見直しなど、日々の小さな工夫が会社全体の生産性を高める大切な一歩になっています。

業務効率化によって生まれた時間は、新しい施策への挑戦やスキルアップにつながるチャンスです。「もっと良い方法はないか」と考え、自ら挑戦できるメンバーを、ハーブ健康本舗はこれからも後押ししていきます。

2026.8.7

著者:住吉
2012年にハーブ健康本舗へ入社、以後10年近く社員として在籍。2022年2月より独立し、現在は外部の立場からハーブ健康本舗を見つめ、ブログを通じて情報発信をしている。