世の中にはたくさんの企業が存在しています。どのような事業を展開しているのか、在籍している社員は何人くらいいるのか、事務所はどのような雰囲気なのか…業種・業態・組織風土は、企業によりまちまちです。

就活中はたくさんの企業の情報を吟味し、自分に合う仕事を探さなければなりません。とはいうものの、“自分に合う”仕事を探すのは至難の業。ましてや新卒であれば、イメージがつきにくいですよね。

  • 企業を選ぶとき、どのような基準で選べばいいの?
  • 「大手企業」とか「ベンチャー企業」とか言うけど、何がどう違うの?
  • 自分はどういう会社ではたらけばいいのか、わからない…

就活あるあるのお悩みを解消すべく、福岡の通販会社で日々活躍している現役人事が就活に役立つ情報をご紹介!企業選びで頻出するキーワードをベースに、業種・業態・組織風土を徹底比較します。

人事・総務 山川
2022年11月入社。バックオフィスの中でも人事・総務の仕事を兼任し、会社の採用活動や労務管理、組織運営を支えている。

人事・総務 高原
2024年9月入社。山川同様、人事・総務部門に所属。新卒採用の強化に向け、各種人事施策の企画・運用を担当している。

企業比較1[事業会社]と[支援会社]

メーカーに就職すべきか、代理店に就職すべきか…自身のキャリアを考慮し、どのような会社ではたらくべきかという問いは、就活生の永遠のテーマと呼べるかもしれません。就職活動中の企業選びで比較される軸のひとつが、[事業会社]か[支援会社]かです。

山川
自分たちで商品・サービスをつくって売るのが事業会社他社の事業を手伝うのが支援会社です。厳密な定義は存在しませんが、事業会社か支援会社かにより、仕事を通じて得られる経験値が異なります。違いを知っておくと、キャリアプランを考えた仕事選びに役立ちますよ。

事業会社支援会社
自分たちで商品の開発やサービスの企画を行い、販売して売上をあげる企業のこと。
メーカーや小売業、ITサービスの企業などが該当する。
他社の事業で扱う商品・サービスを外部の立場から支援する企業のこと。
広告代理店やコンサル会社、制作会社などが該当する。

高原
事業会社では、自社オリジナルの商品・サービスを生み出し、ブランドを一から育てていくところに仕事の面白さがあります。ひとつの事業や業務に長期で関わりながら、事業を推進していく経験をつむことが可能です。経営や事業の全体像に関わりやすいという特徴もあります。

一方で、支援会社の魅力は、ほかの企業の多種多様な業種・プロジェクトに仕事で関われる点です。市場のトレンドに対する敏感さ、競争が激しい業界ならではのスピードを求められる中で、事業会社ではなかなか得られない経験ができます。

山川
ハーブ健康本舗は、通信販売を営む事業会社です。長年販売を続けてきた『モリモリスリム』シリーズをはじめ、数多くの健康食品・化粧品を手がけてきました。商品開発・販促部門・バックオフィスが一丸となって、各事業をさらに盛り上げようと、頭をひねって考え抜く日々です。お客さまに期待を超える喜びと感動を提供しようと、アイデアを練りながら日々挑戦していく過程は、個々の大きな成長につながります。

高原
会社の羅針盤となる経営企画や、企画・制作の両面で事業を推進するマーケティング戦略室といった部署では、マーケティング・経営の視点で会社全体の方針を定め、前進させる仕事をしています。自分たちの会社の取り組みを経営者の観点で眺め、全部署と連携をとりながら事業を推進する仕事は、大きなやりがいになること間違いなしです。

企業比較2[ベンチャー企業]と[老舗企業]

IT関連の業界を調べると、[ベンチャー企業]という言葉をよく耳にします。少数精鋭で常に最先端をいくイメージがありますが、実際のところどういう会社なのでしょうか?対となるキーワード[老舗企業]と比較・解説します。

高原
イノベーションを起こしながら、常に新しい分野に挑戦するのがベンチャー企業です。スピーディーな行動力・斬新な発想力で、業界に新しい風を起こします。似た言葉に「スタートアップ企業」があり、ベンチャー企業の中でも短期間で勢いよく成長した企業を指すことが多いです。

ベンチャー企業老舗企業
革新的なビジネスモデル・新規性の高い技術を武器に事業を展開する企業。 設立して間もない企業、成長中の新興企業を指すことが多い。 創業してから長く事業を展開していて歴史が長く、業界内で安定した地位を築いている企業。

山川
ベンチャー企業は成長フェーズにあるため、仕事を通じて事業が成長していく過程を知れる面白さが味わえます。新たなアイデアを取り入れたり、市場に合わせて事業方針を変更したりと、周囲の環境がめまぐるしく変わる、刺激的な職場といえるでしょう。小人数で運営している企業が多く、若手社員が裁量をもってはたらけるのも特徴です。

一方で、業界内での安定的な信頼・実績を残している企業も多く存在します。創業して長きにわたり事業を続けてきた老舗企業は、安定した環境で仕事に取り組み、自分のペースで成長できるのがメリットです。加えて、多くの従業員を抱えている大企業が多いため、研修制度・福利厚生がしっかりと整っています。

高原
ベンチャー企業として1998年に創業したハーブ健康本舗は、福岡の通販会社として今年で創業から27年を迎えます。リピートいただけるたくさんのご愛用者さまに恵まれ、今日に至るまで安定して事業を展開してまいりました。東京商工リサーチの優良企業紹介サイト「インターネットエラベル」には、Aランク企業として6年間連続で掲載されています。また、組織規模に応じて会社の制度を見直し、個々が安心して仕事に打ち込める環境を整備しています。

*企業信用調査を通じて、会社の特徴・業績・財務内容・経営者などが総合的に判断され、評点55点以上の会社が認定される指標で、日本企業の上位8%しかありません。

山川
業界内でもよい評価をいただくことが増えた私たちですが、現状に甘んじることなく、常に新しいことに挑戦し続け、更なる成長を目指すベンチャー気質はいまだ健在です。ここ10年で商品・サービスは充実し、現在は年商180億円を目指す規模になりました。新商品開発・販路の拡大・システム基盤の改修…お客さまから圧倒的にご支持を得られるよう、全力で“すごいの”を出し続けます。

企業比較3[実力主義]と[年功序列]

自分の仕事ぶりがどのように評価されるのか…報酬に紐付く評価制度・昇進制度は、転職時に気になる要素のひとつです。企業の評価制度を語る上で、よく[実力主義][年功序列]といった言葉を耳にします。

山川
実力主義は“成果主義”とも呼ばれ、個々が生み出した成果に応じて評価されます。そのため、成果ないし成果を出すために努力したことが正当に評価されやすく、年齢の若いメンバーでも活躍・昇進のチャンスがある人事制度です。成長意欲が高く、仕事での新たな挑戦を楽しめたり、バリバリはたらきたいと考えていたりするのであれば、実力主義の企業が向いています。

年功序列というと、公務員や大手企業のイメージがあるかもしれません。長く勤めるほど待遇が上がるスタイルなので、安定的なキャリアの構築や長期的なはたらきやすさにつながります。特に官公庁やインフラ関連の企業は、仕事の性質上長くはたらける人員がのぞましいため、年功序列の人事制度を採用するのが一般的です。社内での人間関係・信頼関係が築きやすいため、会社を転々とせずに自分のペースではたらき続けられます。

実力主義年功序列
個々の成果・スキル・能力・仕事での取り組みを評価の軸に加え、昇進や報酬を判断する人事制度。 勤務年数や年齢を評価の軸に加え、昇進や報酬を判断する人事制度。

高原
実力主義と年公序列は、各企業の規模・組織風土により適切な人事制度が変わるため、どちらかが優れている訳ではありません。各個人のライフスタイル・志向により合う人事制度を選択することが大切です。

山川
ハーブ健康本舗の人事制度では、納得度の高い評価・適切な処遇を重視し、一人ひとりの徹底した目標管理と、半期ごとの評価&フィードバックにより、個々が着実にステップアップできる仕組みを構築しています。賃金制度や昇降格の仕組みは常にオープンで、それぞれが納得してはたらくことが可能です。

高原
透明性の高い評価・個々の成長を重視した人事制度は、実力主義の要素を色濃く反映しています。ハーブ健康本舗に所属する20代社員の多くが、現場の最前線で活躍しているんです。当社の人事制度・若手メンバーの活躍については、以下の記事も参照してくださいね!

企業比較4[制作を内製]と[制作を外注]

小売業やメーカーは、自社オリジナルの商品を開発する上で、パッケージや広告といったデザインを制作する必要があります。競合他社との差別化ポイントになるクリエイティブ。実は企業ごとに制作体制の違いがあるんです。

山川
一言でいうと、社内に制作体制を置くのか、外部に委託するのかという違いです。単なる体制の違いに留まらず、制作体制の違いにより成果物の仕上がりやスピード感が左右されるため、デザイナーの職種に限らず、就活時にチェックしておくべき項目のひとつといえます。

制作を内製制作を外注
制作業務を自社内で担って完結させる形態のこと。 制作業務を社外の専門会社やフリーランスに委託する形態のこと。

高原
業務を自社内で対応・完結させることを「内製化」といいます。社内で対応するため、自社の事業戦略と制作物の一貫性が高くなり、細部にこだわった展開が可能です。外部業者を挟まないためスピード感をもって連携でき、社内でノウハウを蓄積できる利点があります。

制作業務を外注するメリットは、制作にかかる労力を補いながら、自社のリソースを戦略業務に集中できる点です。制作スキルに特化した専門性の高い業者に委託することで、自社内では生み出せなかった斬新なアイデア・高品質なアウトプットが期待できます。

山川
ハーブ健康本舗には制作特化の専門部署[クリエイティブ制作]があり、社内のありとあらゆるツール類の制作を担っています。チームで制作する強みを活かし、部署内で行う制作物のプレゼンや個別のフィードバックを通じて、一人ひとりのスキルアップをバックアップする体制ができているのも、内製化した制作部隊ならではの強みです。

高原
もちろん、外注を絶対にしないという訳ではありません。制作ノウハウをお持ちのパートナー企業さまと連携し、一部協業で制作を進行しながら、いち早くお客さまのもとへ商品・サービスをお届けできるよう心がけています。

企業比較5[現場第一主義]と[理論先行主義]

事業計画や方針の判断軸、仕事の進め方は企業によりさまざまです。何をもって意思決定を行うか、企業の姿勢・スタイルは、勤務するメンバーのはたらきやすさと密接に関わります。

高原
明確な定義はないものの、企業における経営判断の姿勢の違いを知ることは重要です。各企業が事業を進める上で何を大切にしているのか、会社判断で重視している軸が何なのか、面接や人事担当者とのコミュニケーションを通じて情報収集するのをおすすめします。

現場第一主義理論先行主義
仕事の意志決定や改善を、実際の現場で得られたデータをもとに判断し行動する仕事のスタイル。
お客さまのレスポンスや寄せられたお声、現場スタッフの体感値を重視する。
仕事の意志決定や改善を、これまで培ってきたノウハウ・経験則をもとに判断し行動する仕事のスタイル。
理論やフレームワーク・市場で得られた事前分析結果を重視する。

山川
現場第一主義の企業は、現場での実践を重視し、そこで得られた情報をもとに判断・行動します。新商品はとにかく小規模で販促をスタートし、テスト結果をもとに拡大を判断するのが特徴です。圧倒的なスピードで実行・改善でき、変化が激しい市場ニーズとのギャップが少なくなります。現場で得られた顧客の生の声が反映されやすく、ユーザー視点で物事を判断できるのも大きなメリットです。

対して理論先行主義の企業は、これまでの経験則を重視し、理論・ノウハウをもとに判断・行動するのが特徴です。これまでのデータから事前計画をしっかり練り、成果を生み出せる設計を理論的に構築した上で施策を実行するため、狙い通りの結果にたどり着きやすい利点があります。長期的かつ全体最適の視点を盛り込んで事業を計画できるのに加え、急な方針転換が少ないことからメンバー全員で足並みをそろえやすいスタイルです。

高原
ハーブ健康本舗の新商品のテスト販促の実施は、どの会社にも負けないくらい早いんです。現在も並行して3〜4商品を展開し、実績をもとに拡大すべきかどうかを判断しています。現場で得られたデータは貴重な判断材料として事業判断に用いますが、同時に得られたデータを社内に蓄積して、ノウハウとしてマニュアル化しています。過去の分析結果は次回の施策を計画する際に活用できるよう、社内で共有しているんです。

山川
現場第一主義と理論先行主義は、どちらかに偏るのではなく、双方のよい点を踏まえてうまく取り入れていくことが重要だと考えています。ハーブ健康本舗は、現場での実践を重視しつつ、社内で蓄積された経験値を事業計画にしっかり盛り込む、ハイブリッド型の事業スタイルです。

企業比較6[ルール厳守]と[自由闊達]

組織運営をする上で、どの企業にもルールがあります。仕事の進め方・職場内での過ごし方で、誰もが気持ちよく円滑にはたらけるよう、どのようなルールを運営しているのか。就活中におさえておくと、職場ではたらく具体的なイメージをもてます。

山川
会社は仕事をする場なので、最低限のルールはどの企業でも存在します。ただ、ルールの内容や、ルールに対する姿勢は企業によりまちまちです。組織内の秩序を重んじてルールを順守する企業もあれば、ルールは最低限に留めて自由な雰囲気を重視している企業もあります。

ルール厳守自由闊達
社内のマニュアルや業務のプロセス・フローを重視する組織文化。チームとして秩序をもって連携・前進していくことを大切にする。 個人の裁量や自由なアイデア・行動を尊重する組織文化。個々の貴重な発想を成果につなげることを大切にする。

高原
ルールを厳守・重視する企業は、マニュアル化がきちんとされており、十分に引継ぎ・教育できる環境が整っています。仕事におけるミスが起きにくく、サービスの品質が安定しやすいのがメリットです。職場内での過ごし方がルール化により適切にコントロールされることで、不要なトラブルを避ける役割もあります。

一方、自由闊達さを重視する企業は、風通しのよいオープンな議論で個々が発言しやすく、柔軟かつ創造性にあふれたアイデアが生まれやすい環境です。また、個人の裁量が大きく、仕事のやりがいを得やすくなります。人によってはルールに縛られずに過ごせることで、職場内でストレスなく過ごせる点にメリットを感じるでしょう。

高原
「ルールが整っている方が安心」という人もいれば、「自由な風土ではたらきたい」と考える人もいます。ハーブ健康本舗は、ルールにもメリハリをつけ、仕組み化された中でも自由な意見や発想が歓迎される組織を目指し、会社を運営しています。

山川
社内で過ごす最低限のルールや仕事する上での行動指針はすべて言語化し、「フィロソフィーブック」としてメンバーの一人ひとりに配布しています。円滑に業務を進められるよう、必要なルール・価値観をすべて明言して大切にしている一方で、メンバーが日々過ごす中で思いついたアイデアをいつでも提案できる制度を設け、自由な発想を生かせる環境づくりにも取り組んでいるんです。

企業比較7[チームワーク]と[個人プレー]

チームとしてみんなで協業して進めるのが得意なタイプの人もいれば、ひとり集中して高品質な価値を生み出せるタイプの人もいます。仲間と連携しながら成果を出したいか、一人で自由にバリバリ働きたいか…ワークスタイルを考えることは、自身が求めるはたらき方を追究するヒントになります。

山川
協働して仕事を進めることで、お互いにフォローし合いながら、複数の視点・スキルを活かして業務を進められます。ひとりが孤立しにくく、心理的な安全性が高い環境で仕事できるのもチームワークの重要な役割です。一方で、個人の裁量が大きく、個々の動きを重視するワークスタイルではたらくと、スピーディーな意思決定・行動を実現したり、個々の正当な評価がしやすいメリットがあります。

チームワーク個人プレー
事業の目的・目標を達成すべく、複数人が連携・協力しながら仕事を進めるワークスタイル。
チームごとの組織力・個人のコミュニケーション力が重視される。
事業の目的・目標を達成すべく、一人ひとりが完遂しながら仕事を進めるワークスタイル。
個々の裁量・独力で仕事を進める力が重視される。

高原
通販事業では、商品開発から販促、バックオフィスに至るまで、さまざまな部署が連携して事業を進めることで、初めてお客さまに商品・サービスをお届けすることができます。私たちハーブ健康本舗が目指すのは、部署ひいては個人の専門性を最大限発揮しつつ、チームとして連携しながらより大きな成果を生み出す組織です。個が活きるチームワーク型、と言い換えてもよいかもしれません。

山川
ハーブ健康本舗は会社全体として部署連携の取り組みを強化しています。具体的には、広告素材の撮影は部署をまたいで協力しながら進めたり、コールセンターで伺ったお客さまからの生のお声を各部門の代表が揃う場で共有しながら経営方針に生かしたり…異なる部署のメンバーともコミュニケーションを密にしながら、より高い成果を目指して協業しています。

高原
チームワークを大事にしている前提で、ひとりで集中したいときには場所を変えて仕事ができるのも、ハーブ健康本舗の事務所ならではの特徴です。当社はフリーデスクを採用しており、自由に移動して仕事ができます。部署ごとに業務する席は決まっているものの、自由に移動してはたらけるよう、コンセントやモニターを完備しているんです。メンバーがはたらく様子をまとめた記事があるので、こちらもあわせて参照してくださいね。

企業ごとの違いを理解し、自分にピッタリの職場選びを

企業を比較する7つのキーワードの違いについて、人事の井川&高原が解説してくれました。少しでも就活の一助になれば幸いです。

企業を探す上で、自分がはたらく上で何を大事にしているのかを整理し、軸を決めて情報収集することで、たくさんある企業の情報から必要なものを絞り込みやすくなります。仕事で得られるスキルや経験値・評価に直結する人事制度・職場内の雰囲気…ご紹介した7つの視点も参考に、あなたの就活が実りあるものになることを願っています!

本記事では、用語の解説とともに、私たちハーブ健康本舗の考え方や職場の雰囲気をご紹介させていただきました。ほかの記事でも、さまざまな観点で当社のことを紹介しているので、もしご興味があればぜひお読みください!

2025.5.30

著者:住吉
2012年にハーブ健康本舗へ入社、以後10年近く社員として在籍。2022年2月より独立し、現在は外部の立場からハーブ健康本舗を見つめ、ブログを通じて情報発信をしている。